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XHTML

XHTMLとは何か？

XHTML（Extensible HyperText Markup Language） は、HTMLの柔軟性とXMLの厳格な構文ルールを組み合わせたマークアップ言語で、2000年にW3C（World Wide Web Consortium）によって策定されました。HTML 4.01の仕様をベースに、XMLの文法に則って構築されているのが最大の特徴です。

HTMLと比べて、より構文エラーに厳しく、論理的に正確なマークアップが求められるため、堅牢な構造を持つWebサイトの構築に適しているとされていました。

XHTMLの特徴とHTMLとの違い

HTMLとは異なり、XHTMLには次のような厳密な記述ルールがあります。

タグはすべて小文字で記述（例：<BR> → <br />）
空要素（自己終了タグ）はスラッシュ付きで閉じる（例：<img src="..." />）
すべてのタグは開始タグと終了タグのセットで記述（例：<p>文章</p>）
属性値は必ず引用符（ダブルクォーテーションなど）で囲む（例：class="example"）
文書の最上部にXML宣言とDOCTYPE（DTD）を記述（例：<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>）

このように、HTMLよりも厳格な文法を持つため、ブラウザの解釈の違いによる表示のブレを抑えられたり、マシンリーダビリティ（読み取り精度）が向上するといったメリットがありました。

XHTMLの用途と現在の立ち位置

XHTMLは、特にWebアプリケーション開発やモバイル端末向けコンテンツで活用された時期がありました。XMLベースであるため、他のXMLベース技術（SOAP、RSSなど）との親和性が高いという利点もありました。

しかしながら、2009年末にW3CはXHTML 2.0の開発を打ち切り、代わってHTML5の開発が本格化。HTML5はXHTMLの利点を引き継ぎつつも、より柔軟で直感的な構文を採用し、現在では標準仕様となっています。

HTMLのこれまでのバージョン一覧

HTML（HyperText Markup Language）は、インターネット黎明期から今日まで進化を続けてきたマークアップ言語です。以下に、主要なバージョンとその特徴を時系列で解説します。

■ HTML 1.0（1993年）

概要：最も初期のバージョン。文字、リンク、画像などの基本要素のみ対応。
制約：表（table）やスタイルの指定は非対応。
用途：主に研究機関や学術サイトでのテキスト主体の情報公開。

■ HTML 2.0（1995年）

概要：HTML 1.0の機能を統合・拡張して公式規格化。W3Cが勧告。
主な機能：フォーム（input）、チェックボックス、ラジオボタンの追加。
制限：デザイン制御は依然として弱く、レイアウトは困難。

■ HTML 3.2（1997年）

概要：業界で使われていたタグの一部を標準に取り込み進化。
主な機能：表（table）、スクリプト（JavaScript）、スタイル（CSS）の導入。
特記事項：Netscape NavigatorやInternet Explorerによる独自拡張が問題に。

■ HTML 4.01（1999年）

概要：現在も多くのサイトで使用されている古典的な安定版。
主な機能：
フレーム対応（Strict / Transitional / Frameset の3つの文書型）
アクセシビリティへの配慮（ALT属性の推奨など）
CSSの正式導入と構造と見た目の分離
問題点：タグの乱用、構文の自由度が高く非構造的な記述が多かった。

■ XHTML 1.0（2000年）

概要：HTML 4.01の構文をXMLに準拠させた厳格な仕様。
主な特徴：小文字タグ、終了タグの厳格な記述、構造の明確化。
用途：厳密な構造が求められるWebアプリやモバイルコンテンツなどに適していた。
後継開発終了：2009年にXHTML 2.0の開発が中止。

■ HTML5（2014年正式勧告 / 実質2010年以降から普及）

概要：マルチメディア・モバイル時代に対応した大規模アップデート。
主な特徴：
<video>や<audio>タグでプラグイン不要なメディア再生が可能に
<section>, <article>, <nav> などのセマンティック要素の導入
JavaScriptとの高い親和性（Canvas, WebStorage など
現在の主流：全てのモダンブラウザが対応。W3CとWHATWGによって継続的にメンテナンス中。