2020.11.05
2026.06.01
ホームページリニューアルのRFP(提案依頼書)作成ガイド【記載例テンプレート付き】
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- ホームページリニューアルのRFP(提案依頼書)作成ガイド【記載例テンプレート付き】

「3社に見積もりを依頼したら、金額が100万円以上バラバラで、どこに頼めばいいかまったくわからなかった」
——これはリニューアル相談でよく耳にする失敗談のひとつです。見積もりが揃わない最大の原因は、依頼内容が各社に正確に伝わっていないことにあります。その解決策が、RFP(提案依頼書)の作成です。
RFPとは「Request For Proposal」の略で、制作会社に対してリニューアルの目的・要件・条件を文書化して共有するためのツールです。RFPがあれば、複数の制作会社から同じ条件で提案・見積もりをもらうことができ、比較・判断が格段に楽になります。
この記事では、RFPに書くべき9つの必須項目を、そのままコピーして使える記載例テンプレート付きで解説します。「RFPを作ったことがない」「何を書けばいいかわからない」という方でも、読み終えたあとには作成を始められる状態を目指しています。
この記事はこんな方に向けています
- 初めてホームページリニューアルを担当することになった
- 複数の制作会社に相見積もりを依頼したいが、何を伝えればよいかわからない
- 社内でリニューアルの合意を取り、制作会社への依頼を具体化したい
INDEX
RFP(提案依頼書)とは?リニューアルに必要な理由
RFPとは
RFPとは「Request For Proposal(提案依頼書)」の略で、発注者が制作会社・ベンダーに対して、プロジェクトの概要・目的・要件・条件を文書でまとめて提示するためのツールです。もともとはシステム開発や大規模なIT調達で使われてきた概念ですが、近年はホームページのリニューアル案件でも活用が広がっています。
RFPがあると何が変わるか
RFPなしで「ホームページをリニューアルしたい」と口頭で相談した場合、制作会社ごとに解釈が異なり、提案の範囲も見積もり額も揃いません。一方、RFPがあれば全社に同じ条件を提示できるため、提案内容と金額を横並びで比較できるようになります。
| 比較項目 | RFPなし | RFPあり |
|---|---|---|
| 見積もり | 各社バラバラで比較できない | 同条件で比較可能 |
| 提案範囲 | 制作会社の解釈任せ | 要件が揃う |
| 認識のズレ | 後から発覚しトラブルに | 事前に摺り合わせ済み |
| 社内合意 | 担当者だけが把握 | 文書化で関係者全員が共有 |
| 制作会社への信頼感 | 曖昧な依頼に見られやすい | 本気度が伝わり良い提案が来やすい |
BravoWebに寄せられるリニューアル相談でも、RFPを事前にご用意いただいているケースは、その後のプロジェクト進行がスムーズになる傾向が明らかです。
RFPを書き始める前にやること3つ
RFPを書き始める前に、以下の3つを社内で確認しておきましょう。これが不十分なまま作成を始めると、後から大幅な書き直しが発生します。
① 現状のホームページを数字で把握する
「なんとなく古い」「なんとなく問い合わせが少ない」という感覚だけでは、制作会社も改善策を提案しにくくなります。Googleアナリティクスとサーチコンソールを使い、以下の数字を確認しておきましょう。
- 月間セッション数・ページビュー数
- 主要な流入キーワード(上位10〜20件)
- 問い合わせフォームのコンバージョン率
- スマートフォン経由の割合
- 直帰率・平均滞在時間
これらのデータがRFPに含まれていると、制作会社は現状の課題を正確に把握した上で提案ができます。
Googleアナリティクス(無料):https://analytics.google.com/analytics/web/
Google Search Console(無料):https://search.google.com/search-console/about?hl=ja
② リニューアルの目的を社内で合意する
「社長はデザイン刷新を望んでいて、営業部門はCRM連携を望んでいて、経理は費用を抑えたい」——このように社内の認識が揃っていないままRFPを作っても、後から方針変更が繰り返されます。制作会社との打ち合わせを始める前に、社内の関係者(経営者・営業・総務・マーケ担当)で「このリニューアルで何を達成するか」を一度合意しておくことが重要です。
③ おおよその予算感を経営者に確認する
予算はRFPの中で最もセンシティブな項目ですが、社内での上限感を把握しておかないと作成が進みません。ホームページリニューアルの費用相場は規模によって大きく異なります。事前に経営者・決裁者に「どのくらいまでならOKか」を確認してからRFP作成に入りましょう。
RFPに書く9つの必須項目【記載例テンプレート付き】
ここからがこの記事のメインコンテンツです。RFPに記載すべき9つの項目を、記載例テンプレートとともに解説します。テンプレートは自社の状況に合わせて書き換えてお使いください。
項目① プロジェクト概要(企業情報・担当者)
制作会社が最初に確認する基本情報です。担当者の連絡先まで明記しておくと、質問への対応がスムーズになります。
記載例テンプレート
会社名 :株式会社○○
業 種 :製造業(金属部品の受託加工)
設立年数 :1988年創業
従業員数 :42名
担当者名 :営業部 山田 太郎
連絡先 :yamada@example.co.jp / 03-XXXX-XXXX
現サイトURL:https://www.example.co.jp
項目② プロジェクトの背景と現状の課題
なぜリニューアルが必要なのかを具体的に書きます。「なんとなく古い」ではなく、アクセス解析データや社内での声を交えて記載しましょう。
記載例テンプレート
【背景】
現サイトは2018年に制作。当時はPCからの閲覧を前提として設計したため、スマートフォンで閲覧した際に文字が小さく読みにくい状態が続いている。
また、CMS非対応のため更新作業をすべて外注しており、月3〜5万円のコストが発生している。
【主な課題】
- スマホ経由のアクセスが全体の62%を占めるが、スマホ表示が最適化されていない
- 問い合わせフォームへの到達率が1.2%にとどまり、業界平均(約3%)を大きく下回る
- サービス内容が2020年以降に大幅に変わったが、ページ構成に反映できていない
- 更新のたびに外注費用が発生し、情報の鮮度が落ちている
項目③ リニューアルの目的・KGI/KPI
「何のためにリニューアルするか」を数値目標で示します。制作会社はここからデザイン・構成・機能の方針を逆算します。
記載例テンプレート
【KGI(最終目標)】
問い合わせ件数を現状の月5件から月15件に増やし、新規受注額を年間3,000万円増加させる(12ヶ月以内)
【KPI(中間目標)】
- 問い合わせフォームへの到達率:1.2% → 3.5%
- スマートフォンでの直帰率:72% → 55%以下
- 主要キーワード(金属部品 受託加工 東京)での検索順位:現状15位 → 5位以内
項目④ ターゲットユーザー・ペルソナ
「誰に見てほしいサイトか」を明確にします。ペルソナが曖昧だと、デザインやコピーの方向性が定まりません。
記載例テンプレート
【メインターゲット】
大手製造業の購買担当者(40〜55歳・男性)
東京・埼玉・神奈川エリアの中堅メーカーに勤務
会社のPCで検索し、社内稟議のために複数社の見積もりを比較している
【サブターゲット】
地方の中小メーカーで外注先を探している経営者(50代)
コストと品質のバランスを重視。実績・事例ページを重点的に読む傾向がある
【ターゲットが抱えている課題】
- 短納期・少量対応できる加工会社を探している
- 品質管理体制や認証取得状況を早い段階で確認したい
- 担当者レベルで提案を持ち帰るため、説明しやすい資料・事例が必要
項目⑤ 競合他社の情報
競合サイトと比較することで、差別化のポイントが明確になります。3社程度を挙げておくと制作会社が分析しやすくなります。
記載例テンプレート
【主な競合】
・A社(https://www.aaa.co.jp):同業大手。事例掲載数が多く、検索上位を占有している
・B社(https://www.bbb.co.jp):価格訴求が強み。ただし品質・技術力の訴求は弱い
・C社(https://www.ccc.co.jp):デザインが洗練されている。BtoB感より親しみやすさを重視
【自社が差別化したいポイント】
対応範囲の広さ(試作から量産まで一貫対応)と、ISO9001取得による品質管理体制。
競合にない「24時間以内に見積もり回答」というサービスを前面に打ち出したい。
項目⑥ 希望する機能・技術要件
CMS・サーバー・外部ツール連携など、技術的な要件を記載します。「現状と同じでよい」「変えたい」のどちらかも明確にしましょう。
記載例テンプレート
【CMS】
WordPress導入を希望。社内スタッフ(IT知識なし)がお知らせ・事例・採用情報を更新できる体制を目指す。
【サーバー】
現在はさくらインターネット(スタンダードプラン)を利用中。
継続利用か、より高速なプランへの移行かは提案に委ねる。
【希望する機能】
- 問い合わせフォーム(メール通知つき)
- 製品・加工事例のポートフォリオ機能(カテゴリ絞り込み対応)
- Google マップの埋め込み
- 採用情報ページ(更新を社内で行えること)
【対応ブラウザ・デバイス】
Chrome・Safari・Edge(各最新2バージョン)
iPhone・Android・PC(レスポンシブ対応必須)
項目⑦ デザイン・UI要件
デザインの方向性・参考サイトを伝えます。「好き嫌い」だけでなく「なぜそのイメージか」も添えると制作会社が提案しやすくなります。
記載例テンプレート
【ブランドイメージ】
「信頼感・技術力・誠実さ」を伝えるデザインを希望。
派手さよりも、ものづくりへの真摯さが伝わる落ち着いたトーンで。
【参考サイト】
- https://www.xxx.co.jp(良い点:ファーストビューで強みが一目でわかる)
- https://www.yyy.co.jp(良い点:事例ページの見せ方がわかりやすい)
- https://www.zzz.co.jp(避けたい例:派手すぎてBtoB感が薄い)
【素材提供】
会社写真・工場写真・製品写真は自社で用意可能(撮影済みデータあり)。
コピーライティングは制作会社に依頼したい。
項目⑧ スケジュール・公開希望日
無理なスケジュールはトラブルの原因になります。「なぜその日程か」の背景を添えると、制作会社が優先順位を判断しやすくなります。
記載例テンプレート
【公開希望日】
2026年10月末(展示会への出展に合わせてリニューアル公開を行いたいため)
【主なマイルストーン(希望)】
- 7月末:制作会社決定・契約締結
- 8月中旬:サイトマップ・ワイヤーフレーム確認
- 9月末:デザイン確認・修正完了
- 10月中旬:コンテンツ入稿・テスト公開
- 10月末:本番公開
※スケジュールは協議の上で調整可能。公開日については優先度「高」。
項目⑨ 予算
予算の記載を避ける依頼者も多いですが、制作会社の立場では予算がわからないと現実的な提案ができません。幅で示す方法や、下記のような書き方も有効です。
記載例テンプレート
【予算規模】
制作費用として100〜200万円を想定。
ただし、費用対効果が見込める提案であれば上限は柔軟に検討する。
【含めてほしい費用の範囲】
- サイト設計・デザイン・コーディング
- CMS導入・初期設定
- コンテンツ制作(コピーライティング・ページ数は要相談)
- 公開後6ヶ月間の保守・サポート費用(別途見積もりで可)
【含めなくてよい費用】
サーバー・ドメイン費用(自社で管理継続)
ホームページリニューアルのRFP作成でよくある失敗3パターン
RFPを作成した経験がない担当者が陥りやすい失敗を3つ紹介します。
失敗① 予算を一切書かない
「書いたら足元を見られる」という懸念から予算を空欄にするケースがありますが、これは逆効果です。予算がわからないと、制作会社は「とりあえず高めに見積もっておく」か「最小構成で提案する」という両極端な提案になりがちです。幅で示したり「費用対効果次第で柔軟に検討」と添えたりするだけで、現実的な提案が届きやすくなります。
失敗② 目的が「デザインを新しくしたい」だけ
「なんとなく古くなったから」という動機自体は自然ですが、それだけをRFPに書くと、制作会社は表面的なデザイン提案しかできません。「なぜ古くなったことが問題なのか(問い合わせが来ない・競合に負けている等)」という背景まで書くことで、デザインだけでなく構成・コンテンツ・SEOまで含めた総合的な提案が来るようになります。
失敗③ 担当者1人でRFPを作る(社内合意なし)
RFPを担当者だけで完成させ、制作会社との打ち合わせが始まってから「経営者の意向と違う」「営業部門の要望が反映されていない」と判明するケースがあります。RFPの完成前に、必ず経営者・関連部署の確認を取るようにしましょう。社内レビューの時間を含め、RFP完成まで2〜3週間の余裕を持って進めることをおすすめします。
制作会社に渡すときのポイント
RFPが完成したら、制作会社への渡し方にも気を配りましょう。
相見積もりは3社程度が目安
1社だけでは価格・提案の妥当性を判断できません。かといって5社以上に送ると各社の提案資料を読む時間が膨大になり、比較・判断が難しくなります。3社程度への相見積もりが、費用対効果の良い選定方法です。
提案期間は2〜3週間確保する
「今週中に提案をください」という依頼は、制作会社にとって現実的な提案資料を準備する時間がなく、質の低い提案につながります。RFPを送付してから提案提出まで、最低でも2週間、できれば3週間を確保しましょう。
質問受付の窓口と期限を明記する
RFPを読んだ制作会社から質問が来ることは珍しくありません。「質問は○月○日までにメールで受け付けます」と明記しておくと、各社への回答を公平に行うことができます。
RFPテンプレートのダウンロード
BravoWebでは、この記事の内容をもとにしたRFP(ホームページ提案依頼書)のWordテンプレートを無料でご用意しています。ゼロから書き起こす手間なく、自社情報を埋めるだけで使えます。
まとめ+無料相談のご案内
冒頭にご紹介した「3社の見積もりが100万円以上バラバラだった」という状況は、RFPひとつで解消できます。依頼内容を文書化して同条件で提示するだけで、制作会社の提案は比較可能になり、認識のズレも事前に防げます。
ホームページリニューアルのRFPに書くべき9つの項目を、記載例テンプレートつきで解説しました。ポイントをまとめます。
- RFPがあると、複数の制作会社から同条件で提案・見積もりを取り比較できる
- 書き始める前に「現状データの把握」「社内合意」「予算感の確認」の3つを済ませる
- 9つの必須項目は:①プロジェクト概要、②背景と課題、③目的・KGI/KPI、④ターゲット、⑤競合情報、⑥技術要件、⑦デザイン要件、⑧スケジュール、⑨予算
- よくある失敗は「予算を書かない」「目的が曖昧」「社内合意なし」の3つ
- 制作会社には3社に相見積もりを取り、提案期間は2〜3週間確保する
「RFPを作ったが、内容に自信がない」「どの制作会社に渡せばいいか判断できない」という場合は、ぜひBravoWebにご相談ください。RFPの内容を拝見した上で、現実的なアドバイスをお伝えします。
よくある質問(FAQ)
Q1. RFPは必ず作成しなければなりませんか?
A. 義務ではありませんが、強くおすすめします。口頭のみの依頼は伝達漏れや認識のズレが起きやすく、後から追加費用・スケジュール遅延が発生するリスクが高まります。特に複数社への相見積もりを取る場合、RFPは必須と考えてください。
Q2. RFPを作るのにどのくらいの時間がかかりますか?
A. 社内情報の収集・関係者ヒアリングを含め2〜3週間が目安です。この記事のテンプレートを使えば文書化自体は数時間〜1日で完成します。急いで作った粗いRFPより、2週間かけて精度を上げたほうが制作会社からの提案の質が大きく変わります。
Q3. 予算を明記すると制作会社に足元を見られませんか?
A. 信頼できる制作会社は予算を「最良の提案を設計するための情報」として使います。予算を書かないと「高め見積もり」か「最小構成の提案」に二極化しがちです。「100〜200万円を想定、費用対効果次第で柔軟に検討」という書き方が現実的な提案を引き出すコツです。
Q4. 小規模なリニューアル(数ページの修正・デザイン変更)でもRFPは必要ですか?
A. 数ページの修正ならメールでの要件説明で十分なことが多いです。RFPが特に効果的なのは、ページ数10以上・CMS導入・機能追加を伴う中〜大規模なリニューアルです。判断に迷う場合は、まず制作会社に相談してみてください。
- 監修者
- 田邉 文章 Fumiaki Tanabe





