クラッカー(Cracker)|ホームページ制作 用語集

クラッカー(Cracker)とは

クラッカーとは、ネットワークやシステムに対して不正に侵入し、データの改ざん・破壊・盗難などの行為を行う攻撃者を指します。

クラッカーの定義と背景

クラッカー(Cracker)とは、本来の意味である「壊す人(Crackする人)」の通り、悪意を持って他人のコンピューターシステムやネットワークに不正アクセスを行う者を指します。

具体的には次のような行為が該当します。

  • Webサイトの管理画面に不正ログインして改ざん
  • サーバーやデータベースへの不正アクセス
  • ウイルスやマルウェアの埋め込み
  • 個人情報やクレジットカード情報の窃取

元々、技術者全般を「ハッカー」と呼んでいましたが、悪意ある行為を行う人物を明確に区別するために、クラッカーという言葉が使われるようになりました。

ハッカーとクラッカーの違い

項目ハッカークラッカー
意味高度な技術を持つ技術者全般不正侵入や破壊行為を目的とする攻撃者
行為の目的技術探求やシステム保護などデータの破壊・窃取・金銭的目的など
社会的評価正の文脈(ホワイトハットなど)負の文脈(犯罪行為)

セキュリティ専門家などは「ホワイトハッカー」と呼ばれ、クラッカーのような悪質行為に対抗する役割も担います。

クラッカーの代表的な手口

クラッカーはさまざまな手法を駆使してシステムに侵入しようとします。代表的な攻撃方法は以下のとおりです。

  • ブルートフォースアタック(総当たり攻撃)
    パスワードを何通りも自動で試すことでログインを突破
  • SQLインジェクション
    フォーム入力欄などに不正なコードを挿入し、データベースへ侵入
  • クロスサイトスクリプティング(XSS)
    Webページに悪質なスクリプトを埋め込むことでユーザー情報を盗む
  • ゼロデイ攻撃
    未発見の脆弱性(パッチ未適用)を狙って攻撃
  • フィッシング詐欺
    偽物のサイトでログイン情報などを騙し取る

クラッキングによる被害事例(例)

  • ECサイトが改ざんされ、購入フォームからクレジットカード情報が漏洩
  • 官公庁サイトが一時閉鎖され、機密情報が流出
  • 企業のサーバーがランサムウェアに感染し、業務が停止

クラッカーの攻撃は企業の信頼損失、法的責任、金銭的損害に直結します。

クラッカーへの主なセキュリティ対策

対策内容説明
強固なパスワードポリシー辞書攻撃・総当たり対策として英数字・記号を組み合わせた複雑な文字列を設定
SSL/TLS暗号化通信内容を暗号化し、盗聴・改ざんを防ぐ
Webアプリケーションファイアウォール(WAF)攻撃パターンに基づいた不正アクセス遮断
アクセスログの監視不審なアクセスをリアルタイムで把握し、迅速な対応に繋げる
定期的なアップデートと脆弱性対策CMSやプラグイン、OSのセキュリティ更新を常に最新に保つ

中小企業のためのセキュリティ初級チェックリスト

小規模な企業でも取り組みやすく、基本的なセキュリティリスクからの防御に役立つポイントをまとめました。

チェック項目内容実施状況(✔ / ✕)
1. パスワード管理管理画面やサーバーのパスワードが「英数字・記号」含む10文字以上で設定されている
2. IDとパスワードの使い回し禁止管理者が他サイトと同じID・パスワードを使っていない
3. WordPress・プラグインのアップデート最新のバージョンへアップデートしている(通知を放置していない)
4. 管理画面のアクセス制限管理画面のログインURLを変更/特定IPのみにアクセス許可している
5. セキュリティ系プラグインの導入WordPressなら「SiteGuard WP Plugin」や「Wordfence」などを導入
6. SSL(https)化の対応サイト全体が常時SSL化されている
7. サーバーの定期バックアップサーバー側・管理者側で自動または定期的なバックアップを設定している
8. メール添付ファイルのウイルスチェック不明な添付ファイルは開かず、セキュリティソフトで確認している
9. 外注業者へのアクセス権制御業務委託者に対して必要最低限の権限設定をしている
10. 情報漏洩対策の社内ルールUSB禁止/私用PCの利用制限など、最低限の社内ルールがある

補足:チェックリスト活用のポイント

  • すべてを一度に導入する必要はありません。実施状況を定期的に見直す運用フローを持つことが大切です。
  • 特にWordPressなどCMSを利用している場合は、「アップデート・バックアップ・ログイン管理」の3点を優先してください。
  • 社員数が少ない中小企業ほど、1人あたりのリスク範囲が広がりやすいため、簡易ルールを徹底するだけでも効果的です。

中小企業は「自分たちは関係ない」と思いがちですが、クラッカーにとってはセキュリティが甘く狙いやすいターゲットです。
このチェックリストは、そうしたリスクを減らすための第一歩となる内容です。

クラッカー(Cracker) まとめ

クラッカーは、サイバー攻撃を通じて情報資産を盗み出したり、システムを破壊したりする存在であり、Webサイトやサーバーを運営する企業にとって大きな脅威です。
高度な技術を悪用するクラッカーに対抗するためには、技術的な防御策だけでなく、日常的なセキュリティ意識の向上が不可欠です。

特に中小企業においては「自社は狙われない」と考えがちですが、セキュリティが甘い企業ほど標的にされやすいため、事前の備えと継続的な対策が重要です。

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