ファイヤーウォール(Firewall)
- 東京のホームページ制作会社|ブラボーウェブ
- ホームページ制作用語集
- ファイヤーウォール(Firewall)
外部の脅威からネットワークを守る“防御の最前線”
ファイヤーウォール(Firewall)とは、インターネットなどの外部ネットワークと、企業や個人の内部ネットワークとの間に設置されるセキュリティ制御システムの一種です。
その主な役割は、外部からの不正アクセス、マルウェア、サイバー攻撃などの侵入を防ぎ、許可された通信だけを通過させることにあります。
「社内ネットワークの入り口に配置された“関所”」のような存在であり、内部の重要な情報資産やサービスを保護するために欠かせないセキュリティ技術です。
ファイヤーウォールの基本的な役割
- 不要・不審な通信の遮断
IPアドレス、ポート番号、通信プロトコルなどを元に、通信の許可/拒否を判断します。 - 内部からの不正な外部通信の抑制
マルウェアや不正なソフトウェアによる外部通信をブロックし、情報漏洩の防止にも寄与します。 - アクセスログの取得・分析
通信履歴を記録し、セキュリティインシデントの調査・対応にも活用されます。
ファイヤーウォールの主なタイプと機能
パケットフィルタリング型
シンプルかつ基本的な制御方式
- 仕組み:
送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、ポート番号、プロトコルなどの情報(パケットのヘッダー)をもとにルールを設定し、それに一致しない通信をブロックします。 - メリット:
処理が高速で、導入・運用が比較的容易。 - デメリット:
パケットの内容(ペイロード)は検査せず、アプリケーション層の脅威には対応できない。 - 主な用途:
小規模ネットワークや、簡易なアクセス制御を行いたい場合。
アプリケーションゲートウェイ型(プロキシ型)
アプリケーション層まで踏み込んだ通信解析
- 仕組み:
通信の内容をアプリケーション層(第7層)で解析し、HTTPやFTP、SMTPなど特定のアプリケーションプロトコル単位で制御します。 - メリット:
より詳細な制御が可能で、Webやメールなどのアプリケーションレベルの脅威に対して強力な防御が可能。 - デメリット:
処理負荷が高く、リアルタイム性が求められる環境には不向きな場合も。 - 主な用途:
Webゲートウェイやメールゲートウェイのセキュリティ強化、アクセスログの可視化が求められる企業環境。
サーキットレベルゲートウェイ型
セッション単位での柔軟な制御が可能
- 仕組み:
通信のトランスポート層(第4層)を監視し、セッション単位で通信の許可/拒否を判断。ポート番号だけでなくアプリケーション単位で制御が可能です。 - メリット:
パケットフィルタリング型より柔軟な制御ができ、アプリケーションゲートウェイ型ほど重くない。 - デメリット:
アプリケーションレベルの詳細な検査はできないため、単体では不十分な場合も。 - 主な用途:
通信量の多い環境や、中規模以上の企業ネットワークでの通信監視・制御。
最近のファイヤーウォール事情:次世代型ファイヤーウォール(NGFW)
近年では、従来の機能に加えてアプリケーション識別、ユーザー単位の制御、ウイルス検出、IDS/IPS連携などの高度な機能を備えた「次世代ファイヤーウォール(NGFW)」が主流になりつつあります。
NGFWでは、従来の通信制御だけでなく、脅威インテリジェンスとの連携や、ゼロトラストの考え方を反映したきめ細やかなポリシー設定が可能となっています。
ファイヤーウォール(Firewall) まとめ
ファイヤーウォールは、ネットワークセキュリティにおいて最も基本でありながら、もっとも重要な防衛ラインです。
パケットの制御だけでなく、アプリケーション層やセッションレベルでの柔軟な対応を求められる現代では、環境やリスクレベルに応じた適切なファイヤーウォールの選定と運用が求められます。
特にクラウド環境やテレワークの普及により、境界の曖昧なネットワークが増えている今こそ、ファイヤーウォールの役割はますます重要です。
「侵入される前に防ぐ」セキュリティの要として、常に最新の知識と体制で臨むことが企業のセキュリティレベル維持につながります。

お見積
お問い合わせ
Contact Us!