クオリティ アップデート(Quality Update)
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クオリティ アップデート(Quality Update)とは
クオリティ アップデート(Quality Update)とは、Googleが検索結果の質を向上させるために、Webサイトのコンテンツ品質を再評価する目的で実施した検索アルゴリズムの改良のことです。
アップデートの背景と目的
このアップデートは2015年5月、検索業界メディア「Search Engine Land」の報告により明らかになり、Googleからも公式に認められました。
一部では「Phantom Update(ファントムアップデート)」と呼ばれていたこの変更は、特定のテクニカル要因ではなく、「コンテンツの質そのもの」に重きを置いた評価基準の調整であることが特徴です。
Googleの目的は明確で、
「ユーザーが本当に求めている、有益で信頼できる情報を検索結果の上位に表示すること」
を実現するために、低品質なコンテンツの掲載順位を下げ、オリジナリティや信頼性の高いコンテンツを評価する仕組みを導入したのです。
クオリティ アップデートの対象
このアップデートは、以前の「パンダアップデート」のように一部のサイトだけを対象としたものではなく、すべてのWebサイトが影響を受ける可能性のある、より広範囲なアルゴリズム更新です。
低品質と判断される主なサイトの特徴
クオリティ アップデートによって順位を下げるリスクがあるのは、以下のようなサイトです:
- 広告やアフィリエイトバナーばかりで、本文が極端に少ないページ
- タグやカテゴリだけで構成された、情報の薄いアーカイブページ
- 実質的な内容がなく、見出しだけで構成されたページ
- ツールなどで自動生成されたコンテンツ
- 他サイトからのコピーペーストが中心で、独自性が乏しいページ
- 内容と関連性の低い被リンクが多数含まれているサイト
- SEO対策だけを目的に作られたリンク集や中身のない情報ページ
Googleはこれらのサイトを「ユーザーにとって価値の低いもの」とみなし、検索順位を下げる傾向にあります。
高品質なサイトと評価されるためのポイント
検索順位を落とさない、もしくは上げるためには、以下のような要素をサイト全体で意識する必要があります。
1. オリジナリティのあるコンテンツ
- 他のサイトでは得られない独自情報や視点を含める
- 実体験や取材・調査など一次情報を元に構成する
2. ユーザーの検索意図との一致
- ページのタイトルや見出しが、検索キーワードの意図に合っている
- 内容が端的かつ分かりやすく、ユーザーの疑問を解消できる
3. 専門性・信頼性・権威性(E-E-A-T)
- 著者の情報や運営元の企業プロフィールを明示する
- 出典を明記し、間違いのない情報を提供する
- 情報発信者の実績や資格がある場合は積極的に掲載する
4. 適切な内部リンク設計とUX
- 関連するページへ自然な流れでナビゲートできる構造
- 読みやすいフォント、スマホ対応など視認性にも配慮
パンダアップデートとの違い
比較項目 | パンダアップデート | クオリティ アップデート |
---|---|---|
公開時期 | 2011年 | 2015年 |
対象 | 一部の低品質サイト(特定ジャンル) | 全Webサイトに適用 |
目的 | コンテンツファーム対策 | 検索体験全体の品質向上 |
評価対象の中心軸 | サイト単位のコンテンツボリューム | 各ページ単位の品質とユーザー満足度の向上 |
高品質コンテンツを作るためのチェックリスト
このチェックリストは、Googleの評価指針(E-E-A-Tや検索品質評価ガイドライン)を踏まえつつ、中小企業のWeb担当者でも実践しやすい実務ベースの基準にまとめています。
カテゴリ | チェック項目 | 確認状況(✔ / ✕) |
---|---|---|
1. ユーザー視点の設計 | ターゲットユーザー(ペルソナ)を明確にしている | ☐ |
ユーザーが求めている情報・解決したい課題に答えている | ☐ | |
タイトルや見出しが検索意図に合っている | ☐ | |
2. コンテンツの構成と文章 | 導入文で内容の概要やメリットを明示している | ☐ |
情報が論理的かつ読みやすく構成されている(見出し・箇条書きなど) | ☐ | |
表現や用語がターゲットの理解レベルに合っている | ☐ | |
3. オリジナリティと専門性 | 他サイトにはない独自の視点・経験・情報を含んでいる | ☐ |
根拠や実例(データ・体験談・図表など)を添えている | ☐ | |
著者または運営者の専門性・実績を明記している | ☐ | |
4. 信頼性・正確性の担保 | 誤字脱字や事実誤認がないかをチェックしている | ☐ |
引用元・出典を明記している(必要に応じてリンク付き) | ☐ | |
運営者情報・お問い合わせ先が明記されている | ☐ | |
5. SEOおよびUX配慮 | 適切なキーワードを自然に文中に含めている | ☐ |
metaタイトル・ディスクリプションが設定されている | ☐ | |
モバイル対応・表示速度・文字サイズなどが最適化されている | ☐ | |
関連コンテンツへの内部リンクが適切に設計されている | ☐ | |
6. 定期的な見直し・更新 | 情報が古くなっていないか定期的に見直している | ☐ |
検索順位やクリック率などをもとに改善を実施している | ☐ |
活用のポイント
- すべてを一度に満たす必要はありません。制作前の設計段階・公開前のチェック・運用時の更新など、フェーズごとに活用しましょう。
- このチェックリストはGoogleのアップデート対策だけでなく、ユーザー満足度を高めるための本質的な指標でもあります。
高品質なコンテンツは一朝一夕では作れませんが、チェックリストを基準にした継続的な改善が、SEOでも成果を出す最短ルートです。
とくに中小企業のサイト運営では、1本の質の高いページが問い合わせ数やブランド認知に大きく貢献します。
クオリティ アップデート(Quality Update) まとめ
クオリティ アップデートは、「ユーザー中心の情報提供をしているかどうか」を見極めるためのGoogleの進化です。
SEOテクニックに頼った施策だけでは通用せず、今後はますます「実質的なコンテンツの質」が問われる時代になっています。
企業が取り組むべきは、「検索上位に載せる」ではなく「ユーザーの課題を解決できるかどうか」。
この本質を見失わない限り、Googleからの評価も自然とついてきます。
