2025.09.11
【2025年版】WordPressセキュリティプラグインおすすめ5選|不正アクセス防止と安全対策ガイド
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- 【2025年版】WordPressセキュリティプラグインおすすめ5選|不正アクセス防止と安全対策ガイド
WordPressは世界で最も利用されているCMS(コンテンツ管理システム)です。その利便性の高さから、個人ブログから企業サイトまで幅広く採用されています。
しかし、利用者が多いということは、攻撃者にとっても狙いやすい存在になるということです。実際に、WordPressサイトは「不正ログイン」「マルウェア感染」「改ざん」などの被害事例が数多く報告されています。こうしたリスクを放置すると、個人情報漏洩や検索エンジンからのペナルティ、さらには顧客からの信用低下といった深刻な問題につながります。
そこで役立つのが、セキュリティプラグインです。プラグインを導入することで、攻撃の多くを未然に防ぐことができ、初心者でも安心してサイトを運営できます。本記事では、2025年におすすめのWordPressセキュリティプラグインを厳選して紹介し、さらに導入時の注意点や併せて行うべき対策についても解説します。
INDEX
WordPressが狙われやすい理由
WordPressは世界で最も利用されているCMSです。W3Techsの調査によると、世界中のCMSサイトの約60%以上がWordPressを利用しています。利用者が多いということは、それだけ攻撃者にとっても「狙う価値がある」ターゲットになるということです。

参考:https://w3techs.com/technologies/overview/content_management
世界シェアの高さが最大の理由
攻撃者は効率を重視します。シェアの低いCMSを狙うよりも、圧倒的に利用者が多いWordPressを標的にする方が、成功率も被害規模も大きくなるため合理的です。特に、WordPressは個人ブログから企業のコーポレートサイト、ECサイトまで幅広く使われているため、狙われやすさが群を抜いています。
初期設定のまま放置されやすい
WordPressは初心者でも簡単に始められる反面、セキュリティの意識が低いまま運用されるケースが多いです。例えば、管理画面URL(/wp-admin/ や /wp-login.php)がデフォルトのまま公開されている、推測しやすいユーザー名「admin」を使っている、パスワードが弱いなどの状態が典型的です。これらは攻撃者にとって格好の的になります。
脆弱性を狙った攻撃が多発
WordPress本体やプラグイン、テーマに「脆弱性(セキュリティ上の弱点)」が見つかることがあります。開発元が修正パッチを配布しても、ユーザーが更新を怠れば攻撃者にとって絶好の侵入経路になります。
実際に、過去には「Contact Form 7」や「WP GDPR Compliance」など人気プラグインで重大な脆弱性が発見され、大規模な攻撃に悪用された事例があります。
自動化された攻撃ツールの存在
もう一つの要因は「攻撃の自動化」です。攻撃者は特定のサイトを狙うのではなく、ボット(自動プログラム)を使って世界中のWordPressサイトを無差別にスキャンします。パスワード総当たり攻撃や既知の脆弱性を狙った攻撃が24時間体制で行われているため、特別有名なサイトでなくても被害に遭うリスクがあります。
日本のWordPressサイトも狙われている
「海外の話だから関係ない」と思うのは危険です。総務省の調査によれば、日本国内でもWordPressを狙った不正アクセスは年々増加しています。特にECサイトや会員制サイトでは、個人情報やクレジットカード情報を狙った攻撃が報告されています。
このように、WordPressが狙われやすいのは「利用者が多いから」だけではありません。設定の甘さ、アップデート不足、自動化された攻撃ツールの普及といった複数の要因が組み合わさり、結果として攻撃対象になりやすいのです。
参考:https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01cyber01_02000001_00236.html
セキュリティプラグインを導入するメリット
WordPressにセキュリティプラグインの導入は、実際に起こり得る被害を防ぎ、サイトを継続的に安全に運営するために欠かせない手段です。ここでは代表的なメリットを詳しく見ていきましょう。
不正ログインの防止
WordPressサイトが狙われる代表的な攻撃手法が「ブルートフォースアタック(総当たり攻撃)」です。これは、攻撃者が自動プログラムを使い、管理者のログイン画面に対して何千・何万通りものパスワードを試す攻撃方法です。
セキュリティプラグインを導入すると、ログイン試行回数の制限や二段階認証(ログイン時にワンタイムコードを入力させる仕組み)が設定できます。その結果、不正アクセスの大部分を水際でブロックできます。
マルウェアの検知と削除
マルウェアとは「悪意のあるソフトウェア」のことで、感染すると以下のような被害を引き起こします。
- サイト改ざん(訪問者を不正なサイトに誘導)
- 個人情報や顧客データの窃取
- サーバーリソースを乗っ取ってスパムメール送信に悪用
セキュリティプラグインは定期的にファイルをスキャンし、見慣れないコードや改ざんされた痕跡を検知します。感染が疑われる場合は警告を出し、場合によっては自動で隔離・修復まで行うものもあります。
ファイル改ざん検出と通知機能
攻撃者が侵入に成功した場合、サイト内部のファイルを書き換えて不正プログラムを仕込むケースがよくあります。これを放置すると、検索エンジンに「危険なサイト」と判定され、検索結果から除外されるリスクもあります。
セキュリティプラグインは「ファイルのハッシュ値(ファイル固有の指紋のようなもの)」を定期的にチェックし、少しでも改変があれば管理者に通知します。これにより「気付かないうちに改ざんされていた」という事態を防ぐことができます。
サイト全体の監視とレポート
セキュリティプラグインは、アクセスログやユーザーの動作を記録し、怪しい動きを可視化できます。たとえば、同じIPアドレスから短時間に大量のログイン試行があった場合や、海外から突然のアクセスが集中した場合などを検出して通知します。
こうした監視機能は、攻撃を受けてから気付くのではなく、「攻撃の兆候を察知して先手を打つ」ことを可能にします。
バックアップと復元のサポート
セキュリティプラグイン自体にバックアップ機能が含まれる場合や、専用バックアッププラグインと連携できる場合もあります。万一、攻撃を受けてデータが消失したり改ざんされたりしても、直前の状態に復元できるのは大きな安心材料です。
セキュリティプラグインの選び方
セキュリティプラグインは数多く存在しますが、機能や使いやすさはそれぞれ異なります。導入を検討するときに押さえておきたいポイントを整理してみましょう。
基本機能が備わっているか
セキュリティプラグインの役割は「攻撃を防ぐ」「異常を検知する」「復旧を助ける」の大きく3つに分けられます。具体的には以下の機能があると安心です。
- ログイン防御機能(ログイン試行回数の制限、二段階認証など)
- ファイアウォール機能(不審なアクセスを遮断する仕組み)
- ファイル監視機能(改ざんやマルウェアを検知)
- 通知機能(異常を発見したらメールなどで知らせる)
これらの機能が揃っているかどうかを最初に確認しましょう。
更新頻度と開発体制
セキュリティ対策は一度導入すれば終わりではありません。攻撃手法は日々進化しているため、プラグインの開発が止まっていると新しい脅威に対応できなくなります。
- 直近の更新日が1年以上前のものは避ける
- 利用者数が多く、開発チームが活発に活動しているものを選ぶ
この2点をチェックするだけでも、安全性は大きく変わります。
日本語対応の有無
セキュリティ系のプラグインは海外製が多いため、操作画面や通知が英語の場合も少なくありません。英語が得意な方なら問題ありませんが、そうでない場合は日本語に対応しているプラグインを選ぶと管理が楽になります。特にエラーメッセージや警告文を理解できないと、適切な対応が遅れるリスクがあります。
無料版と有料版の違い
多くのプラグインは無料で基本機能を提供し、有料版で高度な防御機能を解放しています。例えば、無料版では「マルウェアスキャンは手動のみ」だが、有料版では「自動で定期スキャン」といった違いがあります。
- 個人ブログや小規模サイトなら無料版でも十分
- ECサイトや会員制サイトのように個人情報を扱う場合は有料版を検討
運営するサイトの規模や重要度に合わせて選びましょう。
【2025年版】WordPressセキュリティプラグインおすすめ5選
2025年の時点で利用者が多く、信頼性が高いと評価されているプラグインを5つ厳選しました。
それぞれのプラグインには得意分野があり、「総合的に守りたい」「日本語で使いたい」「軽量なものがいい」など、目的に合わせて選ぶことが大切です。ここからは各プラグインの特徴やメリット・デメリットを分かりやすく解説していきます。
1. Wordfence Security
Wordfence Securityは、世界中のWordPressサイトで最も利用されているセキュリティプラグインのひとつです。強力なファイアウォールとマルウェアスキャン機能を備えており、総合的にサイトを守りたい方に最適です。

https://ja.wordpress.org/plugins/wordfence/
主な機能
- 強力なファイアウォール機能(不審なアクセスを自動的に遮断)
- マルウェアスキャナー(ファイルの改ざんや不正コードを検知)
- ログイン試行回数の制限(ブルートフォース攻撃を防止)
- 攻撃元のIPアドレスを自動的にブロック
その他機能
- 世界中の攻撃データを収集し、脅威情報を共有
- 管理画面への不審なアクセス通知
- 不審な管理者アカウントやファイルの検出
日本語対応
英語のみ(公式には日本語未対応。ただし日本語解説サイトや利用者は多い)
料金
無料版/有料版
2. Solid Security
Solid Securityは、不正ログイン防止やファイル変更の検知など、多機能でバランスが取れている点が特徴です。初心者から中級者まで幅広く利用されています。

https://ja.wordpress.org/plugins/better-wp-security/
主な機能
- ログイン試行回数の制限
- 二段階認証(2FA)
- ファイル改ざん検知
- 管理画面URLの変更
その他機能
- ユーザー権限の強化設定
- ブルートフォース攻撃の防御
- 定期的なセキュリティレポート
日本語対応
一部対応(日本語化ファイルあり)
料金
無料版/有料版
3. All In One WP Security & Firewall
All In One WP Security & Firewallは、その名の通り「すべてをカバーする」ことを目指した総合型プラグインです。初心者でも使いやすいUIが特徴で、セキュリティ状況を点数化してわかりやすく表示してくれます。

https://ja.wordpress.org/plugins/all-in-one-wp-security-and-firewall/
主な機能
- ファイアウォール機能
- ログイン試行回数の制限
- データベースのセキュリティ強化
- ユーザーアカウント監視
その他機能
- セキュリティ強度を点数で表示
- コメントスパム対策
- ブルートフォース攻撃防止
日本語対応
日本語対応あり
料金
無料版
4. SiteGuard WP Plugin
SiteGuard WP Pluginは、日本の企業が開発したWordPress専用のセキュリティプラグインです。日本語に完全対応しており、初心者でも安心して導入できるのが大きな強みです。特にログイン保護に優れています。

https://ja.wordpress.org/plugins/siteguard/
主な機能
- ログインページのURL変更
- 画像認証(CAPTCHA)によるログイン強化
- ログインアラート通知
- XML-RPC攻撃対策
その他機能
- コメント投稿に対する画像認証
- ログイン履歴の記録
- 不正アクセスの検知・ブロック
日本語対応
日本語対応あり
料金
無料版
5. BulletProof Security
BulletProof Securityは、ファイアウォールやデータベース保護など、セキュリティを細かくカスタマイズできるのが特徴のプラグインです。やや上級者向けですが、柔軟に設定できる点が魅力です。

https://ja.wordpress.org/plugins/bulletproof-security/
主な機能
- .htaccessファイルを利用した強力なファイアウォール
- データベースバックアップ機能
- ログインセキュリティ強化
- セッション管理
その他機能
- セキュリティログの詳細表示
- メンテナンスモードの設定
- マルウェアスキャン
日本語対応
英語のみ
料金
無料版/有料版
セキュリティプラグインを導入するだけでは不十分な理由
セキュリティプラグインは強力な防御手段ですが、それだけに頼るのは危険です。プラグインは「ツール」であり、あくまで補助的な役割しか果たせません。攻撃者は日々新しい手口を生み出しているため、プラグインだけで100%防ぐことはできません。
プラグインの限界
どんなに優れたプラグインでも、すべての攻撃を完全に防げるわけではありません。ファイアウォールやログイン防御は効果的ですが、ゼロデイ攻撃(まだ対策方法が公開されていない新しい脆弱性を狙う攻撃)や、サーバーそのものへの攻撃には対応できない場合があります。
サイト運営者の管理不足
プラグインを入れていても、運営者が簡単なパスワードを使っていたり、アップデートを怠ったりすれば意味がありません。例えば「admin」「123456」といった単純なパスワードは、どんなセキュリティプラグインを導入していても突破されやすくなります。また、WordPress本体やテーマ、プラグインを古いまま放置すると、既知の脆弱性を狙われてしまいます。
サーバー側のセキュリティが必要
WordPressはあくまでアプリケーションの一部であり、土台となるサーバーのセキュリティが弱ければ根本的な防御はできません。サーバー側でのファイアウォール、WAF(Web Application Firewall)、不正アクセス検知システムが整っていない環境では、プラグインの効果も限定的です。
人的要因によるリスク
攻撃は技術的なものだけではありません。フィッシングメールやソーシャルエンジニアリング(人間の心理や不注意を突く攻撃)によって、管理者が自らパスワードを漏らしてしまうケースもあります。このような状況はプラグインでは防げません。
プラグイン以外で実施すべきWordPressセキュリティ対策
セキュリティプラグインを導入しても、それだけで安全が保証されるわけではありません。攻撃者は常に新しい手法を使ってくるため、運営者自身が複数の対策を組み合わせて備えることが重要です。ここでは、プラグインとあわせて取り入れるべき基本的なセキュリティ対策を紹介します。
強力なパスワードと二段階認証
単純なパスワードは最も狙われやすい弱点です。大文字・小文字・数字・記号を組み合わせた複雑なパスワードを設定しましょう。さらに二段階認証(2FA)を導入すれば、仮にパスワードが漏れても不正ログインを防ぐことができます。
WordPress・テーマ・プラグインの最新化
古いバージョンのWordPressやプラグインには、既知の脆弱性が含まれていることがあります。攻撃者はこうした脆弱性を自動で探し、集中的に攻撃します。常に最新バージョンにアップデートすることが、もっとも手軽で効果的な防御策のひとつです。
定期的なバックアップ
万が一サイトが改ざんされたり停止してしまった場合に備えて、バックアップを取っておくことが欠かせません。バックアップはサーバー内だけでなく、外部ストレージやクラウドサービスにも保存するのが理想です。復元の仕組みを事前に確認しておけば、トラブル時の復旧がスムーズになります。
サーバー側のセキュリティ設定
レンタルサーバーやクラウドサービス側でのセキュリティも重要です。WAF(Web Application Firewall)、IPS/IDS(侵入防止・検知システム)、SSL証明書の導入などを確認しましょう。特にSSL化は、ユーザーの情報を守るだけでなく、SEO評価にも関わるため必須といえます。
不要なプラグイン・テーマの削除
使っていないプラグインやテーマを残しておくと、セキュリティリスクになります。不要なものはアンインストールしておきましょう。利用しているプラグインも、信頼性の低いものや更新が止まっているものは避けるべきです。
管理画面アクセスの制限
ログインページに誰でもアクセスできる状態は危険です。IPアドレス制限やログインURLの変更などを行い、攻撃者が管理画面に近づけないようにしましょう。
まとめ
WordPressは世界中で使われている便利なCMSですが、その分攻撃対象になりやすいのも事実です。特に不正ログインやマルウェア感染は、サイトの信頼を一瞬で失わせてしまいます。こうした被害を防ぐために、セキュリティプラグインの導入は非常に有効な手段といえます。
今回紹介したプラグインは、それぞれ特徴や強みが異なります。どれを選ぶかはサイトの規模や目的に応じて判断するのが理想です。
ただし、プラグインはあくまで防御の一部にすぎません。
強力なパスワード設定や定期的なアップデート、バックアップ、サーバー側のセキュリティ対策などを組み合わせることで、ようやく堅牢な防御が完成します。
攻撃の手口は日々進化しています。完全に安全な状態は存在しませんが、基本的な対策を徹底することでリスクは大幅に下げられます。

- 監修者
- 田邉 文章 Fumiaki Tanabe
