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オウンドメディアとは?マーケティング担当必見!5分で解説
近年、自社でオウンドメディアを運営している企業が増えています。
オウンドメディアとは、これまでのペイドメディア(Paid=広告費を払って掲載するメディア)とは違い、見込み客や既存顧客に対して、有益な情報を配信するためのメディアです。
オウンドメディアを運営することで、広告費が年々増加しているリスティング広告のみに頼る「広告依存体質からの脱却」や、顧客の信頼や安心を伝えることで「企業のブランド構築」が可能になるなど、様々な集客効果が期待できます。
とはいえ、「オウンドメディアって何?どうやって作るの?」と疑問を持っている方もいらっしゃるでしょう。
そこでこの記事では、オウンドメディアの目的から作り方まで分かりやすく解説いたします。
目次
1. オウンドメディアを運営する目的
オウンドメディアを運営する目的は、大きく2つあります。
1つ目は、自社の製品やサービスを知らないユーザーに知ってもらうため(認知獲得)です。そして2つ目が、すでに自社を知っているユーザーに継続的に製品やサービスを利用してもらうこと、そしてファンになってもらうこと(ブランド構築)を目的としています。
では、具体的に2つの目的について解説いたします。
自社の製品やサービスを知らないユーザーに知ってもらう(認知獲得)
リスティング広告などでの広告を打っても、なかなか売り上げや問い合わせに繋がらないといったことはありませんか?近年のユーザーは、企業側からの一方的な情報(特に広告など)に関心を示さない傾向にあります。
しかし、オウンドメディアによる情報配信を行うことで、広告とは異なりユーザーのためになる情報を配信することが可能になります。
いい情報を配信し共感を得ることができれば、自社のホームページなどにアクセスしてくれるようになるでしょう。見込み客との理想的な接点を作ることができます。
また、SEOの観点からもオウンドメディアは有効です。
Googleの検索順位を決めるアルゴリズムは進化をつづけ、日本時間の2019年12月10日、自然言語処理技術「BERT」が日本語を含む70以上の言語に適用させたことをtwitterで公表しました。
「BERT」は言語の文脈を解析することが可能と言われ、注目されたアップデートです。このアップデータからもわかるように、良質な情報はユーザーに好感を持ってもらうことはもちろん、検索順位が上がり、アクセス数が増加することでよりユーザーとの接点を増やすことができます。
継続的に製品やサービスを利用してもらう・ファンになってもらう(ブランド構築)
オウンドメディアは見込み客だけでなく、すでに自社の製品やサービスを利用しているユーザーに対しても、ファンになってもらい継続して製品やサービスを利用してもらう目的があります。
製品やサービスを利用したことのあるユーザーであっても、こちらからアプローチをかけなければ、関心が薄れてしまいます。オウンドメディアで新しい情報を発信していくとで、ユーザーとの信頼関係が構築されます。その結果として、製品やサービスをリピートし、ブランドのファンになってくれる。そんな好循環をオウンドメディアでは構築することができます。
2.オウンドメディア運用のポイント
オウンドメディアはユーザーと自社を結びつける役割を果たしますが、実際に上手く運用するにはポイントがいくつか存在します。ここからは、オウンドメディア運用のポイントを解説いたします。
長期的なスパンで運用計画をたてる
オウンドメディアは、公開後すぐに効果が現れにくいケースが多いです。検索順位が上がり、多くのPVを稼ぐようになるには、ある程度の時間がかかります。そのため、 計画段階から、長期的な計画で運用するのがオススメです。
効率よくPDCAを繰り返す
検索で上位表示され多くのユーザーに見てもらうためには、PDCAを繰り返しメディアの質を高めていく必要があります。
まずはオウンドメディアの目標を設定します。次に、Googleアナリティクスなどを用いて、直帰率や滞在時間、離脱ページの検証などを行います。計画した通りにコンテンツが売上に貢献したか評価し、改善策を練ります。
このような改善を繰り返していくことで、継続してPVを稼ぐことができるコンテンツを増やしていきます。質の高いオウンドメディアはすぐに作られるものではありません。「育てていく」という気持ちで長期的なスパンで更新を続けましょう。
3.オウンドメディアの成功例
シンプルで高機能な文房具や生活雑貨を販売している「無印良品」は「くらしの良品研究所」というオウンドメディアを運営しています。毎週公開されるコラムには日本各地の魅力が紹介されています。
コラムの内容は一見、無印良品の商品とは関係ないようにも思いますが、コラムを読んでいくとどこか懐かしい気持ちになり、飾らないシンプルな暮らしに憧れを抱くようになっていくのです。
ちなみに著者は、特に無印良品の商品を勧められているわけでもないのに、不思議と無印良品のオンラインショップでシンプルかつ高機能な商品を探すようになっていました。さらに、無印良品をずっと使い続けている愛用者は「IDEAPARK」というユーザー参加型のプロジェクトに参加し、より良い商品の誕生に携われます。
このように無印良品のオウンドメディアは、新規顧客・長年の愛用者双方がファンとなり、コンテンツや製品に長く関わってくれる仕組みが上手く出来上がっています。
4.オウンドメディアの作り方
では実際にオウンドメディアを新しく作りたいと考えたとき、一体何から手を付ければよいのでしょうか。
ここからは、オウンドメディアの作り方を解説いたします。
(1) 目標(KPI)・ペルソナを設定する
まずはゴールとなる目標(KPI)を設定する必要があります。
目標とは、「自社の製品・サービスを知ってもらいたい」「売上をアップさせたい」というように、オウンドメディアを運用することで達成したいコトを指します。具体的に売上目標1000万円というように数値を定めても良いでしょう。まずはこの目標をしっかりと明確にします。
目標を設定したら、次に、「メディアのターゲット」を一人の架空の人物を想定して具体的に考えていきます。これをペルソナ設定と言います。
これまでは「30代主婦」「一人暮らしをしている大学生」というように年齢や属性など、大枠でターゲットを絞ることが有効でしたが、ライフスタイルの多様化で、大きな分類では顧客のニーズを予測することが困難になってきました。
ペルソナ設定の際は、ヤフー知恵袋やキーワードサジェストを利用し、どんな人がどのような悩みを持っているかをリサーチします。
それを掛け合わせ、年齢や属性に加え、趣味や行動パターンなど架空の人物を詳細に設定していきます。
ここでしっかりペルソナを設定できていると、社内でのターゲットイメージが共有でき、メディアに必要なコンテンツや記事テーマが定まるので、サイト運用の方向性が決まっていきます。
(2) Webサイトの設計
ユーザーがどのような経路で自社の商品・サービスにたどり着くかをイメージして具体的にどのようなコンテンツを盛り込んでいくのかを設計します。例えば、まだ商品やサービスを知らないユーザーのために集客用のブログ記事を用意し、ユーザーに有益な情報を提供します。
そして、ブログ記事に興味を持ってくれたユーザーに継続して訪れてもらえるようにメルマガやSNSで更新情報を発信します。ユーザーは繰り返しメディアを閲覧することでファンになり、メディアの運営会社やその会社が提供している商品やサービスにも興味を持ってくれます。
(3) Webサイト・記事(コンテンツ)を制作する
コンセプト設計に基づいてサイトのデザインやブログ記事の制作を開始します。ユーザーがどのような道筋で商品・サービスの成約へたどり着くか予想しながら、ユーザーにとって分かりやすいサイトデザインを行い、必要な本数の記事を準備します。
ここで、記事を公開してからユーザーが検索によって訪れてくれるようになるにはタイムラグがあります。その間も手を緩めることなく定期的に記事を公開してコンテンツを充実させていくと良いでしょう 。
(4) PDCAを繰り返す
オウンドメディアを立ち上げてから、最初から上手くいくメディアは多くはありません。例えば、記事にはユーザーが訪れてくれるものの離脱率が高く、商品やサービス紹介ページへアクセスしてくれない場合もあります。
オウンドメディアは、リスティング広告などと異なり、集客効果を発揮するまでは時間がかかります。その間にユーザーがどのようにオウンドメディアへたどり着いたか、どのページを良く見ているか等を分析します。
そして、どうすれば離脱率を下げてメディアのファンになってもらえるか、どうすれば製品やサービスの売り上げに貢献したか等を考えながら更新を続け、長期的スパンでメディアを育てていきましょう。そうすることで、広告を打たなくても集客力のあるオウンドメディアへと成長していきます。
まとめ
オウンドメディアの立ち上げや運用は簡単なことではないですが、誰でも始めることができます。大切なことはユーザーの役に立つ情報を継続して発信していくことです。成果が出ないなら「どうすればうまくいくのか?」、成果が出たなら「どうしてうまくいったのか?」。日々振り返りを続けて、メディアの精度をあげていきましょう。
オウンドメディア構築や記事制作などでお困りの方は、ぜひお気軽にビックロックコンテンツまでご相談ください。