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【コンテンツマーケティング】どんな「コンテンツ」を用意すればいい?
コンテンツマーケティングを始めるにあたり一番大切なのは、見込み客にとって価値のあるコンテンツを制作し、配信することです。しかし、具体的にどのような内容のコンテンツを用意すればいいのか、悩みを抱える方は少なくありません。
そこで今回はコンテンツの種類別に、メリットや具体的な手法、業種別の事例などをご紹介します。
コンテンツマーケティングにおける4つの「コンテンツ」
コンテンツマーケティングで利用される「コンテンツ」は、アプローチの方向性(感情的/論理的)や顧客に望む態度変容(認知/購買)により、大きく次の4つに分類できるといわれています。
- 娯楽(ENTERTAIN)
- 感化(CONVIINCE)
- 知識・教育(INSPIRE)
- 納得(EDUCATE)
コンテンツマーケティング計画テンプレート
※参考:Smart Insights社「The Content Marketing Matrix」
ではこの4つの「コンテンツ」について、それぞれどのような手法が考えられるのかを見てみましょう。
娯 楽
ユーザーの感情に訴えかけるコンテンツです。思わず「いいね!」を押したくなるようなもの、友人に拡散したくなるような記事を指します。
ユーザー自身がSNSなどを通じて拡散することにより、多くの見込み客に商品やサービスの情報を届けることができます。主に商品・サービスの認知を高めたいときに効果的です。
感情に訴えかけるコンテンツの具体的な手法としては、次のようなものがあります。
- 動画:ブランドイメージや商品内容をユーザーが共感しやすい映像にする
- クイズやゲーム:商品やサービスに関連した遊びを提供する
- コンペティション:大会や競技会を実施する
知識・教育
商品やサービスに関連する知識を提供するコンテンツです。ユーザーの疑問や課題に応え、知的好奇心を満たすような内容を提示します。
このコンテンツのメリットは、ユーザーの課題解決に寄与できるため、満足度が高くなり、商品やサービスへの関係を維持・強化できる点にあります。
知識・教育系コンテンツの具体的な手法としては、次のようなものがあります。
- ガイド:実用的な知恵や技術を提供する
- インフォグラフィックス:情報やデータをわかりやすいデザインで表現する
- プレスリリース:新しい商品やサービスの内容を紹介する
納 得
ユーザーが商品やサービスについて理解を深められるコンテンツです。
商品やサービスについての知識が深まるため、ユーザーの購買意欲向上が期待できます。
納得系コンテンツの具体的な手法としては、次のようなものがあります。
- 事例:実際にその商品やサービスを利用した場合、どういったメリットがユーザーにあるのかを紹介する
- ウェブセミナー(ウェビナー):ウェブ上でセミナーを行う
- デモコンテンツ:サンプルやトライアル版などを用意し、ユーザーが商品やサービスを体験できるようにする
感 化
購入しようとする気持ちを後押しするコンテンツです。
「この商品やサービスを手に入れたい」という欲求を強め、購買へとつなげることができます。
背中を押すコンテンツの具体的な手法としては、次のようなものがあります。
- レビュー:ユーザーからのレビューを紹介する
- コミュニティ・フォーラム:商品やサービスに関する意見や疑問を交換できる場を作る
- 著名人・有名人の起用:コンテンツへ出演してもらったり、記事を寄稿してもらったりする
業種別事例
では、これらのコンテンツの手法がどのように取り入れられているのか、実際の事例を見てみましょう。
【ECサイト】北欧、暮らしの道具店
URL : https://hokuohkurashi.com/
コンテンツマーケティングの好事例として取り上げられることも多い、「北欧、暮らしの道具店」。
「知識系コンテンツ」として収納アイデアやレシピを、「納得系コンテンツ」としてバイヤーの商品紹介を、「娯楽系コンテンツ」として文筆家のコラムを提供するなど、ていねいに作り込まれたサイトが印象的です。
「北欧、暮らしの道具店」で紹介されたライフスタイルに興味を持ち、ファンを増やすことで、商品の購買へとつなげています。
【化粧品】ニキペディア
URL : http://nikipedia.jp/
ニキビケア商品の「プロアクティブ」を販売する、ザ・プロアクティブカンパニー株式会社が運営するサイトです。
ニキビの原因やケアの方法、薬の種類など、ニキビに関する知識がふんだんに盛り込まれています。
「北欧、暮らしの道具店」で紹介されたライフスタイルに興味を持ち、ファンを増やすことで、商品の購買へとつなげています。
特徴的なのは、会社の商品だけでなく競合商品も紹介していることです。
例えば、「オロナインでニキビは改善されるのか?実際に試してみたレポート」(http://nikipedia.jp/acne-oronine-3149)は、商品を選択するために必要な情報を提供することで、ユーザーの信頼感や納得感を生み出しています。
【ソフトウエア】BIZ KARTE
URL : https://biz.moneyforward.com/blog/
確定申告や会計に関するソフトウエアを販売している、MFクラウドが運用するサイトです。
税務に関連する記事が中心ですが、会社設立に関するコラムやビジネスハック系の記事も豊富です。
自社商品のターゲットである、中小企業の経営者やフリーランスのニーズを意識し、幅広く知識として役立つコンテンツを提供することで、見込み客との接点を増やしています。
また知識系コンテンツとあわせて、実際にMFクラウドを利用している方のインタビュー記事を掲載することにより、購入への意欲醸成をねらっています。
【小売】カインズ How to
URL : https://www.cainz.com/jp/howto/
ホームセンター大手、カインズのホームページは動画コンテンツが豊富です。
カインズで販売されている道具を使った収納術やDIY、ガーデニングの方法などを、テロップ付きで詳しく解説しています。
動きや手順を把握しやすい動画という手法を採用することで、見込み客が「商品を買うとできること」をイメージしやすくし、購買へ背中を押すことに成功しています。
【士業】Seven Rich会計事務所
URL : https://sevenrich-ac.com/
Seven Rich会計事務所が運営する、コーポレート型のオウンドメディアです。
税務や確定申告に関するコラムはもちろん、自社が強みとしているスタートアップ支援に関する記事も掲載しています。またスタッフによるブログも定期的に更新されています。
士業はコンサルティング業のため、顧客との相性も大切です。知識系コンテンツだけでなく、社員の人柄や会社の雰囲気が伝わるような記事を掲載することで顧客の納得感を高め、よりサービスとマッチした見込み顧客と関係性を結ぶことができるでしょう。
コンテンツマーケティングの目的に適した手法を選択しよう
コンテンツマーケティングにおける「コンテンツ」の種類について、事例と共にご紹介しました。
ご紹介した通り、「コンテンツ」はテキストの記事だけではありません。コンテンツマーケティングでねらうターゲットはどこなのか、ターゲットにどのような態度変容をもたらしたいのかを明確にした上で、コンテンツの手法を選択することが大切です。